先刻まで土砂降りだった雨が上がろうとしている。
しかし、水を吸った道はぬかるみ、滑りやすくなっていた。
沖田総司は八木邸より伸びる道を見渡し そして感を研ぎすませようと眼を閉じた。
「・・・自分が帰ってきた島原から北に上るこの道を 平間が使ったはずはない・・・ ならば東へ、大通りに出て町家の中に・・・ 紛れるつもり・・・か・・・ 井上さんたちが追ったのは、おそらく東であろう。
・・・女連れでいくとすれば・・・ 平間が遣い手とて永倉、原田、井上たち三人を相手に 逃げ切れるはずは・・・ない。」
・・・・だが・・・ ・・・しかし・・・ |