第一章「刀痕」四

「刀痕」四
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新撰組活劇「幕末新撰組絵巻 沖田総司物語」の小説は縦書きをメインとしていますが、横書き版小説も下段に掲載しています

幕末新撰組絵巻〜沖田総司物語〜第一章「刀痕」:218頁横文字版小説


 原田左之助は、内心安堵した・・・この部屋より出る事ができることを・・・
これよりこの部屋で土方が成さねばならぬことに・・・
立ち会わずにすむことに・・・

原田は、詫びるかの如く深く土方に一礼し、踵を返し部屋を出た。
そして、部屋には土方歳三と立つ事すらできずに怯えきった
梅が取り残された。

梅は混乱しながらも必死に考えた
・・・この男たちが、平間らを狙っていることは間違いない・・・
それだけはわかる・・・そして自分は・・・どうなるのだ・・・


 「うっ、うちは何も知らしまへん・・うち、
 なんも見て・・・・」梅は、震える声で必死に哀願した。


土方は、微笑みながら梅を宥めた。

 「俺は、貴方に危害を加えるつもりはない。
 ただ、このままこの場を去ってくれれば・・・何もしませんよ」

土方のその言葉を信じきることはできずとも梅は、必死に頷いた。

そして梅は思い出していた・・・
沖田総司の言葉を・・・


・・・「この壬生より去れ」・・・と言われたことを。
 

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