「はっ、寂しいだと ヤツには、平山や野口、平間っていう金魚の糞みたいな腰巾着が いるじゃねぇかっ」土方は、何を寝ぼけたことを・・・と、総司を睨んだ
「ちょっと・・・違うんだけど・・な」と総司は肩をすぼめてみせた。
「ま、隊名を考えるとき、自分の意見が聞かれなかったことに 腹を立てておられたからなぁ」困ったもんだ・・・と近藤勇も頭を掻いている。
名目上、局長として芹澤鴨、近藤勇となっている。 その上、なぜかもう一人、 芹沢のごり押しで新見錦という男も局長扱いとなっている。
「局長が三人もいる隊があるかよっつ」土方にしてみれば、 局長はあくまでも近藤勇、只一人である。
それは、試衛館一門・・・土方と同じく副長の山南敬助、永倉新八、原田佐之助、 藤堂平助、井上源三郎・・・皆、気持ちは同じだった。 もちろん、沖田総司も。
だが、そんな中で、なぜか、芹澤鴨は総司を気に入っていた。
「沖田、沖田君っ」芹澤が総司を呼んでいる。
「ほらよ、お山の大将がよんでるぜ」 こちらに近づいてくる芹澤を顎先でさしながら総司を促す。
「ずいぶん懐かれたもんだな・・・お前も」近藤も気の毒そうに総司に囁く。 |