第一章「出会い〜沖田総司、おゆき」三

 「出会い〜沖田総司、おゆき」三
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新撰組活劇「沖田総司絵巻 いつか何処かで」の小説は縦書きをメインとしていますが、横書き版小説も下段に掲載しています

新撰組活劇 沖田総司絵巻 「出会い」:88頁横文字版小説

 沖田総司の驚いた口調にゆきは少し照れくさそうに首を振った。

 「いえ、まだ見習いです・・・けど」

 「だから、せんせい・・ですか・・・
  てっきり子供達に手習いでも教えておられるのかと思ってました。」

総司は濡れた口を袖でふき取りながら笑った。

 「・・・あ、それもしてます・・・けど、だから、診せてください。」

近寄ろうとするゆきを総司は制した。

 「さきほど吐き出してすっきりしましたから大丈夫です
  巡察の途中ですので、戻らないといけません、これで」

総司は、そばにいた隊士に向かって目で合図した。

有無を言わさぬ総司の口調にゆきはあきらめて、
仕方なく勝太郎の被っている浅葱の羽織を総司に渡そうとした。

その途端、勝太郎が震えだした。

   ・・・・そう、この子は、自分を守ってくれたものを
   わかっているのだ・・・
   そして、まだこれにくるまれている安堵感が必要なのだ・・・

そう思うと、さきほどまであれほど嫌悪していたダンダラの羽織が・・・

   ・・何かしら別の物に見えてきた・・・
 

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