第一章「大和屋焼討ち」七

 「大和屋焼討ち」七
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新撰組活劇「沖田総司絵巻 いつか何処かで」の小説は縦書きをメインとしていますが、横書き版小説も下段に掲載しています

新撰組活劇 沖田総司絵巻 「大和屋焼討ち」:81頁横文字版小説


 しゃべることすら苦しい・・・

だが、自分が無言になれば、子供はますます恐怖に怯える。
気を少しでも逸らしてやらねばならない・・・

 「しょう坊は、どうして大和屋さんの蔵の長持ちなんかに入っていたんだ。」
総司はできるだけ優しく穏やかに勝太郎に話しかけた。

 「ヒッ・・ 大和屋のぼんが、風邪ひきはって・・・・・・
  それで・・・・・退屈してはるゆ〜て、ゆき先生とお見舞いきたん・・」

  ・・・ゆき先生・・・
  ・・・ああ、あの気の強い娘さんか・・・・総司は先ほどの娘の顔を浮かべた。


 「ぼんが外では遊べんさかい、蔵の中でかくれんぼしよ〜ゆ〜て・・・」


 「そうか、それで長持ちの中にかくれたのか・・・」
それがこの子の命を救ったのだ。


 「・・・いっつもすぐにみつかってしもぉて
  鬼になるさかい・・・ヒッ・・ヒック
  そやさかい・・・あん中やったらみつからんおもうて・・・
  隠れたんや・・・」勝太郎は、ちょっと自慢げにニコッと笑った。


 「そうか・・・・・」
総司は、幼い頃の自分と勝太郎を重ねた。

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