「おおきに」 梅は沖田が自分を庇ってくれたのだと思い、嬉しさのあまり抱きついた。
「増田さんが・・・切腹しました。」総司の探るような言葉が梅に向けられた。
梅は、ビクッと肩を振るわせた。
「な・・なにゆうてはりますの・・・増田さん・・・って」
・・・まさか・・・あの男が切腹・・・するなんて・・・
「う、うちはしりまへん・・・なんで、うちが・・・」 梅は、沖田総司の心を見透かすような眼にたじろいだ。
「最後の警告です。今すぐこの壬生の屯所を、新撰組を出なさい。」 そう言い放って総司は立ち去ろうとした。
自分を眼の端にも映さない、その容赦ない言葉に梅は砂利を握り絞めた。 そして言ってはならない言葉を口にした。
「あんひと・・・増田はん、沖田はんに少し似てましたわ」
悔しさ紛れに放たれたその一言が、 わずかに総司の中に残っていた梅への哀れみの情を消し去った。
沖田総司の足が止まった。
「やはり、そうだったんですね・・・あなたは・・・」
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