第一章「囁き〜土方歳三」一

 「囁き」
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新撰組活劇「沖田総司絵巻 いつか何処かで」の小説は縦書きをメインとしていますが、横書き版小説も下段に掲載しています

新撰組活劇 沖田総司絵巻 「囁き〜土方歳三」:52頁横文字版小説


 「いつまで、増田をほっておくんだ。あんな姿をさらしたままでは哀れだろ。
  他のヤツじゃなく、お前が手厚く弔ってやれ・・・」

土方歳三が永倉新八を背後から抑えた。


そして・・・

そう、聴き取ることができたのは、耳元で囁かれた永倉本人と
土方の口の動きを読んだ沖田総司だけであろう。


 「・・・そんなに急くことはない・・・いずれ、時が来たら

  ・・・やれ・・・」


永倉の刀を握る手が緩んだ。
土方が永倉の刀の柄を握り、永倉の代わりに鞘に収めた。
永倉は退いた・・・土方の言葉に頷いて・・・


・・・時が来たら・・・


その『とき』が何を意味しているのか・・・
それを感じているのは、おそらく試衛館出身の幹部だけであう。
 

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