第一章「幼い日の夢〜沖田総司」二

 「幼い日の夢」二
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新撰組活劇「沖田総司絵巻 いつか何処かで」の小説は縦書きをメインとしていますが、横書き版小説も下段に掲載しています

新撰組活劇 沖田総司絵巻 「幼い日の夢」:14頁横文字版小説

それに必死になっている、近藤、土方とはうらはらに、
総司といえば、そんなことどこふく風といったように、居を借りている
八木邸の子供たちと無邪気に遊びまわっている。


 「ここは、この壬生村は、日野に似てますよね・・・
  さっきまでね、八木さんとこの子供達とかくれんぼしてたんですよ
  ふふ・・だからかな・・・子供の頃のあんな夢をみたのは」

懐かしそうに空を見上げた。

 「おまえなぁ・・・我らが壬生浪士隊をこれから先、どうやって・・・」
土方がたたみかけようとすると
総司はその言葉をさえぎって土方の眼を見据えていった。

 「私は、近藤先生と土方さんについていくだけですから。」本心だった。

・・・自分の意志はそこにしかない・・・
それは、この京へのぼると試衛館一門で決めたとき、
沖田総司が己自身に誓った決意だった。

 「本当に俺達について来てくれるのか・・・
  その道がたとえ・・・修羅の道でも」今度は土方が総司の眼を見据えて尋ねた。

 
 「どこまでも」総司は笑って答えた。

そして、ふたたび空を見上げた。

しかし、その目には、昔を懐かしむものはなかった。
 

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