第一章「妖花〜お梅」三

「妖花」三
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新撰組活劇「沖田総司絵巻 いつか何処かで」の小説は縦書きをメインとしていますが、横書き版小説も下段に掲載しています

新撰組活劇 沖田総司絵巻 「妖花〜お梅」:32頁横文字版小説


 若さ、熱気、そして男としての本能・・・
そんなものが溢れかえっている
新撰組の屯所の中でお梅は隊士たちの心かき乱す存在だった。

自分への隊士達のなめるような視線・・・心地よいものである。
芹澤鴨の酒浸りの樽のような体には、満足しきれていない梅にとって
若さ溢れる肉体をもつ隊士たちは、ある意味魅力的 だった。

自分は何と言ってもこの新撰組の筆頭局長、芹澤鴨の女である。
その芹澤もすでに自分に溺れきっている・・・

言うがままの操り人形・・・傀儡となっている。

  ・・・うちに夢中にならん男なんて、この新撰組にはおらん・・・

そんな奢りがお梅の中にはあった。
獲物を狙う牝の眼をしながら梅は、隊士たちを物色した。
というよりもすでに目をつけている若い隊士がいた。

 「あんひと・・・ええなぁ・・・うちの好みの男前はんやし・・・」
お梅は、近所の子供達と無邪気に遊ぶ沖田総司を妖しく見つめていた。


 「うちもお仲間にいれとくれやす」お梅が総司の傍らに来ていた。

子供達は、敏感なものである。
圧倒するような色香をふりまく梅に少し怯えていた。


 「いいですよ」普段と変わらぬ笑顔で総司が答えた。

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