「だが、いずれ、かたをつけることになる」
土方歳三のその言葉に頷くしかなかった。
だが、めずらしく芹澤鴨がおとなしい日が続いた・・・
夢中になる女ができたのである。 名は『お梅』といい、菱屋という商家の妾である。 菱屋の主が芹澤に貸した金の回収に頭を抱えた結果、苦肉の策として女を使って懐柔しようとしたのである。
案の定、芹澤は色香漂うお梅に夢中になった。 そして、とうとう自分ものにしてしまったのである。 最初はいやがっていたお梅もしだいに芹澤になびくようになった。
近藤、そして土方もそれで芹澤がおとなしくしているなら女の一人や二人、 屯所に来る事を、住まうことすら大目にみていた。
しかし、それが甘かった。
最初はしおらしかったお梅が次第に本性を現しはじめたのである。
さすがの女に関しては百戦錬磨の土方歳三ですら 梅の本性を見抜くことができなかった。
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