ここ二〜三日続いた雨も夕方には止んだ。
「にいちゃん、なんぎやなぁ〜ぶんまわし・・・でけへんのかぁ〜」
壬生寺の境内から子供達のため息混じりの声が聞こえる。
八木家の上の子供が、独楽を買ってもらったからと沖田総司に回してくれとせがんだのだ。
「・・・こうして・・・こうだろ・・・」 不慣れな手つきで必死に独楽に紐を巻き付けている。
「よしっ、出来た。今度こそみてろよ、そらっ」
しかし、独楽は軸を中心に立って回らずに、そのままコロコロと石畳を転げていった。
「は〜〜〜〜っ・・・」
子供達が顔を見合わせ、慌てて駒を追いかける総司をみてまた溜息をついた。
「おじぃ〜はんが、ヨリをあんばいまかんとあかんゆ〜てた」
「ほや、ゆ〜てたぁ〜」弟が兄の口真似をする。
総司もまた頭を掻きながら口真似をし、復唱する。 |